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生まれた時から、薬と一緒の人生

私は生後まもなく重度のアトピーと診断され、
アトピーと無縁だった時期は一度もないまま大人になりました。
常に「お薬とセット」の人生です。


子ども時代の記憶は、痛みと恥ずかしさ

小学生の頃は、掻きむしった関節の傷が痛くて
体育の時間が本当に苦痛でした。

高学年になると皮膚に向けられる視線や、
汚いものを扱うような仕草を向けられることもありました。

頭からは常にフケのように皮膚が落ち、
私自身も「自分は汚い」と思っていました。


初めての脱ステと、終わらない地獄

小学6年生で脱ステを経験。
半年以上、皮膚はドロドロのままでした。

お風呂には皮膚が浮き、
毎朝シーツには皮膚と血のシミ。

首は常に皮膚がなく、
冷たい風が当たるだけで沁みて、
涙目になりながら過ごしていました。


思春期〜薬で「日常を維持する」時代

中学進学のタイミングでも改善は見られず、挫折。
薬に戻ることで日常生活は送れるようになりましたが、
ムーンフェイスという副作用が出ました。

高校生になる頃にはすでにコントロール不能。
薬は「良くするもの」ではなく
「これ以上悪化させないための現状維持」でした。


大人になっても、身体は悲鳴を上げ続けた

20代前半の妊娠・出産でも大きな波があり、
20代半ばで身体の限界を感じ始めます。

皮膚の奥が常に耐え難く痒く、
それまで出なかった硬い湿疹も出現。

頭皮から音を立てて傷が開き、
体液が流れ出ることもありました。

正直、恐怖でした。


「どうにかしたい」一心で、あらゆる療法へ

20代後半、本気で焦り始め、
時間・お金・労力をかけて様々な療法を試しました。
使った費用は軽く1000万円以上。

漢方、鍼灸、骨格へのアプローチ、アロマ、
食事療法、サプリメント…。

当時は布ナプキンすらなく、
身の回りのものはほぼ手作り。

楽しさは一切なく、
「どうやったら毒を避けられるか」
その一心でした。


29歳、アトピー大爆発

29歳の秋、アトピーは限界を超えました。

薬を塗っているそばから猛烈な痒みが襲い、
耐えきれず掻きむしると、浸出液が溢れ出す。

焦ってさらに薬を重ねても、
落ち着くどころか悪化する一方。

その瞬間、はっきり悟りました。

「私の身体は、もう限界だ」

恐怖で震え、
正直、生きることがしんどかった。

こうして意思とは関係なく、
二度目の脱ステが始まりました。


身体そのものに向き合う、という転換

途方に暮れながら情報を探す中で、
2011年秋、
「身体そのものに働きかける整体的なアプローチ」に出会います。

正直、最初は怪しさしか感じていませんでした。

それでも施術を受けてから、
わずか約3ヶ月で
あのぐちゃぐちゃの状態を抜け、
日常生活を送れるまでに回復。

小学生の頃は半年以上希望が見えなかったのに、
大量の薬と免疫抑制剤を使ってきた身体でも、です。


長男のアトピーも、同じ道を辿った

続いて、長男のアトピーも改善しました。

赤ちゃんの頃からステロイドは使っていませんでしたが、
症状は改善せず、
あらゆる方法を試しても変わらない。

毎晩痒みで起き、
私の胸の上で寝かせ、
深夜まで背中をトントンする日々。

食事も生活環境も気をつけてきましたが、
結果は出ませんでした。

それが、身体全体に働きかけるケアを始めてから、
驚くほどスムーズに変わっていったのです。


なぜ変わったのか?答えはシンプル

症状に直接アプローチするのではなく、
身体そのものが整う方向に働きかけた

その結果、
身体は症状を出す必要がなくなりました。

多くのアトピー対策は
食事・スキンケア・排便など
「部分」への対処が中心です。

でも大切なのは、

アトピーはエラーではなく、
身体が最善を尽くした結果だという視点。

発熱に理由があるように、
アトピーにも理由があります。


見方が変わると、世界が変わる

「なぜアトピーが必要だったのか」
「どうしたら不要な身体になるのか」

ここを理解したとき、
驚くほどシンプルに状況は変わりました。

問題を複雑にしているのは、
私たちの“見方”であることも多いのです。

症状を澄んだ目で捉えられるようになると、
アトピー改善は思っているよりずっと単純です。


脱ステ後に起きた、さまざまな反応

脱ステ後の約5年間は、
いわゆる「リバウンド」と呼ばれる反応が
いくつも現れました。

ただし、
再び皮膚がドロドロになるような
激しい皮膚炎は起きていません。


繰り返し起こった、身体のサイン

印象的だったのは、以下のような症状です。

  • 上下のまぶたが土偶のように腫れ、目が開かなくなる
     (1〜2年に一度、合計3回)
  • 足首が曲がらないほどの腫れ
  • 膝関節がパンパンに腫れる
  • 手首から先に、ニキビ状の化膿が無数に出る

また、

  • 深夜の決まった時間に首だけが猛烈に痒くなる
  • 土踏まず一面に水泡が広がる

といった時期もありました。


共通して感じていた、ひとつの感覚

これらの症状は
西洋医学的に明確な因果関係を
証明できるものではありません。

ただ、私自身の体感としては、

  • 炎症を起こし
  • 内側に溜まっていたものを
  • 一気に処分している

そんな過程のように感じていました。

どの症状にも共通していたのは、
患部の内側がジリジリする独特の感覚です。


大きな波は、やがて落ち着いた

この期間を過ぎてからは、
大きなリバウンドのような反応は
出ていません。

ただし、
「何事もなかったように完全に元通り」
というわけではありません。


ステロイドが残した、身体への影響

長年のステロイド使用による影響は
今も身体に残っています。

  • 皮膚萎縮は一目でわかる状態
  • 刺激に非常に弱い
  • 顔の皮膚は特に毛細血管が脆く、すぐにアザになる

さらに、影響は皮膚だけではありません。


骨と自律神経への影響

30代の頃に測定した私の骨年齢は
74歳でした。

「骨粗鬆症は飲み薬だけ」と言われることもありますが、
塗り薬のステロイドも皮膚から吸収され、
血流に乗り、全身を巡ります。

私の場合、
最強ランクのステロイドを
約30年近く使用してきたため、
蓄積の影響は大きかったと考えています。

また、自律神経への影響も残っており、
今でも日常が少し難しく感じる瞬間はあります。


薬をやめても、元には戻らない

30歳で薬をやめても、
「薬を使わなかった30歳の身体」
になるわけではありません。

これまでの蓄積は、
そのまま身体の履歴として残ります。

だからこそ私は、

できるだけ早く
自活できる身体づくりをしてほしい

と強く思っています。


それでも、伝えたいこと

本当に薬がなければ
生きていけない状態なら、
使うしかありません。

私自身もずっと
「アトピーは一生もの」
「薬と一生付き合うしかない」
そう言われ続けてきました。

でも現実には、
薬と一生付き合うことすらできず、
身体が限界を迎えました。


薬を手放した先にあったもの

結果的に私は、
薬を使っていた頃よりも
心身ともに元気に生きています。

そして、
これまでサポートしてきた生徒さんたちも
同じ道を辿っています。


すべての身体には、自活する力がある

すべての身体には、
本来「自分で立て直す力」があります。

その力を信じ、
引き出す方向に向かうことで、
身体は確実に変わっていきます。

それを、
まずは知っていただきたい。

心から、そう願っています。

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