自己肯定感も育てながら
お子さんのアトピー改善において、私が大切に思っているのは親が「私が治してあげる」というマインドを捨てることです。
あくまでお子さんの体そのものが変わっていくことでアトピー症状に変化が出ます。その変化は、お子さん自身の体の力によるものです。
親は引っ張っていくというよりも、伴走するサポーターのイメージです。
そしていずれ、自走してもらうための感覚や手立ての意識が育っていくことも大切だと思っています。
そんな意識づけをしていくための章となります。
体の声を聴ける子は、心も強くなる
お子さんと二人三脚で改善を進めるにあたり、この教科書でお伝えしていることを実践していくことと並行して、「問い」も実践していきましょう。
これは体感に意識を向け、言語化する練習になります。
幼いうちは上手ではなくて当然ですし、大人であっても体感する癖がついていなければ意外と難しかったりします。
漠然と「今、どんな感じがする?」といった全体の問いも良いですし、患部の具合などを指定して「ここはどんな感じがする?」といった問いも良いです。
また、暑いのか、寒いのか、温めたいのか、冷やしたいのか、色んなシーンで問いをします。そしてそれに沿った実践をしてみてください。
今の自分は〇〇と感じているから、〇〇をする。
体感から手段を選ぶことができるようになります。自分の体の声が聞けるようになると、自分の体への信頼も増していきます。
理屈よりも確かな子どもの“肌感覚”
子どもの直感は大人の知識を超えて正解に近いことがよくあります。
例えば、お風呂上がりのスキンケア。
「逃げ回る子どもをクリームを伸ばした手のひらで追いかけています」といった話もよく聞きますが、本能的に嫌だから逃げていることが多いです。(慣れてくるとわからなくなってしまいますが)
「うちの子は冷やさせてくれなくて…」なども、なるほどなあと感心してしまいます。
月齢的に、食べ物の好き嫌いが激しかったりすることもありますが、体が欲しているものを食べたがったり、その逆も然りだったりするシーンも多々あります。
子どもは知識がないからこそ、先入観なくすっと正解を選ぶことが多いです。
子どもの直感を信じて任せてみることも合わせて、良いバランスを探しながら試していただきたいです。
禁止より信頼。食べることを通して育つ心と感覚
この教科書では、厳しい食事制限などはお伝えしていません。
でもちょっとしたルールさえも、何も気にせず楽しみたい!という時もあると思います。
旅先だったり、子どもの付き合いだったりの中で「市販のお菓子や加工食品がたくさん!ヒー!!」なんてこと、どうしても付き物ですよね。
そんな時は、恐れすぎずに楽しむことを中心にしても良いと思っています。それが痒みに繋がるようだったら、それも良い経験です。
「痒くなるからこれはやめてね」と親から話を聞くだけよりも、体験があれば納得感が生まれます。
痒くなったら掻いて、後は回復に努めたら良いのです。
そういった繰り返しをしていくと、年齢が上がるごとに、こちらが管理せずとも、自分で選択してくれるようになります。
「今はどうしてもこれが食べたい!あとで痒くなっても対処するから食べるね!」
「今はこれはやめた方がいい感じがするから、食べないでおくね!」
長男は小学校中学年くらいから、こんな感じで自分で体感を軸に判断してくれるようになりました。お互いにストレスフリーでとても有難い変化でした。
前項でお伝えした声掛けの実践を意識して続けていけば自然とそう変化していきます。
いずれは親元を離れて自活することになる子どもたち。
そうなった時に、体を管理する体感と食への関わり方の指針を持っていることは大きな強みです。
そういった意味でも、アトピー改善は本当にギフトになりますね。
“お母さんがいなくても大丈夫”な子を育てる
この章では、お子さんのアトピー改善に向け、親の力だけを武器にするのではなく、お子さん自身が主体性を持って改善に向けて歩んでいくことをテーマにお伝えしてきました。
お子さんの月齢によってアプローチは変わってきますが、大事なのは親の意識です。
「お母さんが治してくれる」という感覚もお守り要素としては大切ですが、同時に「自分の力で治していく」というイメージも育っていくように。
どちらにも偏らない声掛けを心掛けていきたいですね。
自分の体の声が聞けて、今の自分に必要なことが選べれば、体はそう大きく崩れることはありません。
自走する力が高く、自分で自分を整えられる子は、常に最強の治癒力を発揮します。一生ラクに生きられると言っても過言ではありません。
また知識に縛られず、自身の体感を信じて判断することは自己肯定感にも繋がっていきます。
意識は急には変わりませんが、親子で少しずつ変化していただけたらとても嬉しいです。
そしていずれ、お子さんが自信を持って独り立ちできる日を心より応援しています。