肌変化ガイドと評価軸

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肌変化ガイドと評価軸


アトピー改善の過程は大きく分けると、二つの道があります。体質改善をしていくのは前提として、「ステロイドを使うか使わないか」です。

まず、ステロイドを使うパターンには二つの結果があります。

一つは、「薬の抑制よりも体が整っていく力が強く、アトピーを出す必要がなくなり症状が消失するケース」です。

もう一つは、「薬の抑制に体が疲弊していき、アトピーの原因も解消されず、負のループにはまっていくケース」です。

後者の場合、体力も低下していくため、激しい症状は出ないものの、カサカサやジュクジュクした状態が続き、引っ掻くとすぐに出血するような脆い肌で、同じような症状がダラダラと続くことになります。

好転の要因がない限りはそのまま続くか、最悪の場合、私のようにどこかで体が限界を迎えることもあります。どちらの結果になるかは、実際に試してみないとわかりません。

次に、ステロイドを使わないパターンです。こちらの結果は一つです。

元のアトピー+ステロイド=現状 という状態からステロイドを引くため、

現状-ステロイド=元のアトピー(期間によっては+後遺症)となります。

使わないパターンの経過の基本的な流れは以下の通りです。


湿潤期(急性期):最初は抑制していたものがなくなるので、激しい排出が起こることが多いです。最初はジュクジュクの湿潤傾向が強く、皮膚がないような状態になることも。瘡蓋を作っては、掻くことによってまたドロドロを繰り返すので、痒みも痛みも非常に強い時期です。

乾燥期:次に乾燥しやすい時期がきます。皮膚がやや厚くゴワつきやすく、落屑の量が多く、サイズは大きめのものが落ちます。痒みは湿潤期より楽になっていることがほとんどですが、まだまだ痒いです。

回復期:乾燥が和らいできます。落屑はありますが量が減り、サイズが小さくなります。掻いても皮膚が破れにくく丈夫になってきます。痒みの深度が浅くなってきます。

安定期:スキンケアも要らないほど潤った皮膚が生まれるようになります。ここでひと段落です。痒みがほぼないのが大きな目安です。

この大まかな変化の流れは子どもも大人も同じですが、ステロイドの使用歴が長い大人の場合には、アトピー以外の症状が不定期で出たり、落ち着いた後に時間差でリバウンドが起こることもあります(例:関節の腫れ、ニキビ、不眠、深夜の覚醒、まぶたの腫れなど)。

またこのサイクルは1周したら終わりではなく、行ったり来たりしながら安定期に向かっていくことがほとんどです。



好転反応の判断


改善の段階で、悪化のように見える好転反応が起こることがあります。

それまでエネルギー不足で排出できなかったものが、体が回復したことで出せるようになる時も症状として現れます。

一般的には悪化に見えてしまう時期ですが、それが悪化なのか好転なのかを見分けるには、皮膚だけを見てもわからないので日々の生活全体を振り返るしかありません。

この教科書の内容に照らして、特に悪化につながるようなことをしていない場合は、好転反応と判断できます。

食べ物や飲み物、あるいは新しい何かを取り入れた(塗るもの、摂取するもの全般)時など、「あれかな?」と心当たりがある場合は、悪化の要因である可能性が高いので、一旦中止して観察するしかありません。

このように、好転と悪化の判別はとても地味な作業です。万人に合う食材もなければ、コスメも薬もありません。

情報に惑わされず、自身の生活を振り返り、自身の体感(お子さんの場合は「観察」)を軸に判断できるようになると、落ち着いて対処できるようになり、悪化への恐怖感も薄れていきます。

アトピー改善の超本質でお伝えしたように、体は、自ら治癒する仕組みを持っています。体の仕組みを支えながら整えていきましょう。



判断材料:お小水と便


お小水と便がしっかりと出ていることが好転のベースとなります。今は症状が出ていても、通常の排出ルートがしっかりと機能し続ければ、いずれ皮膚は出口として使わなくなります。

お小水の材料は「水」、便の材料は「水+食べ物(食物繊維)」です。

食の項目でお伝えしているように、水分は出来るだけただの水で摂るように、食物繊維はお野菜類を摂取していれば必ず摂取できているので、どちらも意識していきましょう。

基本の摂取とお腹のケアを合わせることで内臓全体がすくすくと元気になっていきます。



理想的なお小水の特徴

頻度:1日5〜7回
感覚:我慢せず自然に出る
色:薄い黄色〜麦茶色
におい:強すぎない
出た後:スッキリ感あり

理想的な便の特徴(バナナ状)

頻度:毎日〜1日おき
感覚:力まずに出る
色:黄土色〜薄茶色
におい:強すぎない
出た後:スッキリ感あり



便の状態に合わせた対処法

コロコロ便(兎糞状):水分をしっかり摂る
ベタベタ便(拭きにくい):脂質・糖質・乳製品過多に注意
軟便(未消化便):よく煮込んだ温かいスープなどを摂る
強烈な悪臭便:タンパク質の量を抑える




正しい評価軸


先にお伝えした好転か悪化かの判別もそうですが、普段の評価軸も整えていきましょう。

かつての私は「ここに赤みがある」「ここがカサカサしてる」と悪い部分ばかりに目を向け、毎日ため息をついていました。

日本で暮らしていると、ツルツルの肌が正義とばかりに様々な広告が流れ、少しでも肌に何かあると悩んでしまう光景が繰り広げられているので、無理もありません。

しかし、世間一般の常識をご自身の評価の基準にしないでほしいのです。比べるべきは、過去の自分です。すると見え方が変わってくるはずです。

「ここの炎症が小さくなってる」「カサカサが減ってきた」

もちろん、時期によっては症状が重くなることもあるでしょう。しかし、それが好転なのか悪化なのかは、この教科書で判別できているはずです。

今自分がどの段階にいるのか、すべきことは何なのかが分かると迷いがなくなります。

また、自分の軸で正しく評価できるようになることで、自分自身やお子さんへの声がけも驚くほど変わります。

その肯定的な想いや言葉も、まるで薬のような素晴らしい作用を持っています。

肌が綺麗だから価値があるわけではありません。体がしっかりと機能しているからこそ、アトピーがあります。まずはそのことをしっかりと認めてあげましょう。

そして、体を大切にしていくからこそ、アトピーを必要としない体が育っていきます。その過程もまた、本当に素晴らしいものです。

確かにアトピーには大変なこともたくさんありますが、私は親子でこの経験ができてよかったと思っています。長男はその経験によって、生きる力が強い大人になりました。

正しい評価軸を持って日々を過ごしていきましょう。









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