皮膚を洗う基準
スキンケアやメイクアップをした場合は、そのままにしておくと毛穴を塞いでしまうため、基本的には洗浄剤で落とした方が良いです。
ただし、水溶性のもののみ(化粧水など)であれば、シャワーで流れるため、無理に洗顔やクレンジングをする必要はありません。
洗い落とす作業(洗顔・クレンジング)は、皮膚にとって負担になることもあります。さらに、その負担を補おうとして保湿を重ねると、
・皮膚の生まれ変わり
・皮膚呼吸
・熱の放出
といった働きが妨げられ、アトピーの時ほど体感的につらくなることがあります。本来、炎症が強い時ほど「何もしない」方が楽に感じることも多いのです。
とはいえ、社会生活を送る大人の場合、メイクを避けられない場面もあると思います。そのため、自分に合った「落とすもの」をひとつ持っておくと安心です。
私自身は市販品で合うものに出会えなかったため、自分で石鹸を作りました。
2度洗いでメイクも落ち、シャンプーとしても使えるため、浴室にはそれひとつだけを常備しています。
洗ったほうがいい時期について
何も塗っていない場合は、基本的に洗わなくても問題ありません。ただし、以下のような時期は洗った方が楽になることがあります。
・乳児期(脂漏性湿疹など)
・皮脂分泌が一時的に多い時期
・脱ステロイド後の回復期で皮脂が過剰に出ている時
乳児で皮脂が多くベタついている場合や、回復期に皮脂が過剰に分泌されて皮膚同士が貼り付き、生まれ変わりが妨げられている場合は、刺激の少ない石鹸で洗うことで、皮膚が軽く、涼しく感じられることがあります。
一方で、皮脂の存在をあまり感じない時は、湯洗いだけで十分です。
洗うかどうかの判断目安
判断のポイントはとてもシンプルです。
1.お湯で濡らした状態で
2.指で軽く肌をさすった時
3.ヌルっとした油分を感じるかどうか
油分を感じる場合 → 洗う
感じない場合 → 洗わない(湯洗いのみ)
洗いすぎは、かえって皮脂腺を刺激し、皮脂分泌を過剰にしてしまいます。洗う場合は、必ず優しい成分のものを選びましょう。
脱保湿との関係
脱保湿は、「何も塗らないこと」そのものを目的とした方法ではありません。皮膚が本来持っている働きを、邪魔しないための選択です。
脱保湿と「洗わない選択」は、切り離せない関係にあります。
洗って、塗って、補うことを繰り返すよりも、洗わない・足さないことで、皮膚が仕事を再開できる環境を整えること。
それが、この教科書でお伝えしている洗い方と脱保湿の考え方です。
だからこそ、アトピー改善では
・必要な時だけ洗う
・洗わなくていい時は洗わない
・足さなくていい時は足さない
という引き算の判断がとても重要になります。