化粧品の成分構成
化粧品は大きく分けて「スキンケア」と「メイクアップ」で構成されています。
主な材料は以下の通りです。
【スキンケア】
- 水分
- 油分
- 水と油を混ぜる界面活性剤(乳化剤)
- 保湿成分
- 手触りを良くする成分(シリコンなど)
- とろみや粘度を出す成分(ゲル化剤・ワックスなど)
- 香料
- 有効成分 など
【メイクアップ】
上記の材料に加えて、
- 色をつける成分(顔料・タール色素)
- 凹凸を整える粉体
が加わります。
スキンケア製品の例
| アイテム | 主な構成 |
|---|---|
| オイルクレンジング | 油分ベース+界面活性剤 |
| ジェルクレンジング | 水分ベース+界面活性剤 |
| 洗顔料 | 水分ベース+油分+界面活性剤 |
| 化粧水 | 水分ベース |
| 乳液・クリーム | 水分ベース+油分+界面活性剤 |
| バーム | 油分ベース+ワックス |
メイクアップ製品の例
| アイテム | 主な構成 |
|---|---|
| リップなどの練り物 | 油分ベース+ワックス+顔料 |
| チークなどの粉物 | 粉体ベース+油分 |
| リキッドファンデなど | 水分ベース+油分+界面活性剤+粉体+顔料 |
多くの化粧品は、このような基本構成に使用感・香り・見た目を整える成分を加えて作られています。配合がシンプルであれば、自宅でも手作りが可能です。
ただし、油分やワックスは毛穴を塞ぎやすく、肌のこもり感につながる点は、炎症があるときには注意が必要です。
また原料には天然と合成がありますが、いずれにもメリットとデメリットがあります。
天然や未精製だから肌に優しいとは限らず、不純物の多さから反応を起こす場合もあることを覚えておきましょう。
ある人のつぶやき
以前、国際的な特許申請に携わる方とお話ししていた時のことです。
その方は男性なのですが、スキンケアの話になった時、「構造上、絶対に浸透しないものを肌に塗って満足する…。本当に女性は不思議な生き物ですね…笑」とお話しされていました。
コラーゲンやヒアルロン酸など、「美肌になりそう」というイメージを持たれやすい成分があります。ただ、これらは分子の大きさという構造上の理由から、皮膚の奥まで浸透できるサイズではありません。
そのため、皮膚に塗った場合に期待できるのは、内側の弾力アップなどは難しく、角質層の表面で乾燥を防ぐ、といった表層でのサポートが主な役割になります。
そもそもですが、スキンケアは角質層までの作用にとどまります。角質層は一番外側にある、「古くなって死んだ細胞+天然のクリーム(皮脂+汗)でできたバリア層」のことです。
この層は本来、外からの刺激を寄せ付けないための構造になっているため、特に水分は内側へ浸透しにくい性質を持っています。
それでも「この化粧水はぐんぐん入る感じがする」と表現されることがあります。
これは、水と油をなじませる働きを持つ乳化剤(界面活性剤)の作用によって、本来しっかり結合している角質層の構造が一時的にゆるみ、バリアが“開いた状態”になるためです。
つまり、
「浸透しているように感じる」ことと
「皮膚の構造が回復している」ことは、必ずしも同じではありません
アトピーの改善方法をSNSなどで探していると、「保湿剤だけでアトピー改善」「洗浄剤を変えたら治った」といった投稿や広告に、たくさん出会うと思います。
正直に言うと、かつての私も、そうした情報を片っ端から試していました。でも今振り返ると、それらに振り回されてしまった一番の理由は、スキンケアにできること・できないことの境界を知らなかったからです。
スキンケアが必要なシーンもあると思います。
ただし、それだけで皮膚の構造そのものや回復力を変えることは難しい、という事実も、同時に知っておく必要があります。
スキンケアの役割を正しく理解した上で、「何に期待して、何を内側から整える必要があるのか」を見極められる自分になること。
それが、情報に振り回されずに選択できる力につながっていきます。